猫がゴロゴロ喉を鳴らす意味は?甘えだけじゃない4つの理由と病気のサイン


愛猫が喉を「ゴロゴロ」と鳴らしている姿、見ているだけで幸せな気持ちになりますよね。

膝の上に乗ってきたときや、撫でているときに聞こえるあの音。

「ああ、喜んでくれているんだな」「甘えているんだな」と、誰もが思うはずです。

でも、実は猫のゴロゴロ音には、「甘え」以外の意外な理由がたくさん隠されていることをご存知でしょうか?

時には「ごはんが欲しい!」という強い要求だったり、あるいは「体が痛い…」というSOSだったりすることもあるんです。

もし、猫が体調不良のサインとしてゴロゴロ鳴いているのに、「機嫌がいい」と勘違いしてしまったら……大変ですよね。

この記事では、猫歴20年の私が、最新の研究データや実体験をもとに**「猫がゴロゴロ鳴く本当の理由」**を徹底解説します。

これを読めば、愛猫が今どんな気持ちでいるのか、その心の声がもっと正確に聞き取れるようになりますよ。


目次

第1章 猫のゴロゴロ音の正体とは?仕組みと不思議な力

まだ完全には解明されていない?音が出るメカニズム

猫といえばゴロゴロ音ですが、実は**「どうやってあの音を出しているのか」**、その正確なメカニズムは完全には解明されていないんです。

ちょっと驚きですよね。

これだけ身近な動物なのに、まだ謎が残っているなんて、猫という生き物の奥深さを感じます。

現在、最も有力だとされている説は、喉にある**「喉頭(こうとう)」の筋肉**が関係しているというものです。

  • 喉頭筋(こうとうきん)の収縮脳から信号が送られると、喉頭の筋肉が細かく震えます。
  • 声帯の振動筋肉の震えによって声帯が振動し、呼吸する空気がそれに共鳴します。
  • 横隔膜の連動この動きが横隔膜にも伝わり、全身で響くような音になります。

面白いのは、猫は**「息を吸うとき」も「吐くとき」も**、途切れずにゴロゴロ鳴らし続けられること。

これは人間には真似できない、猫ならではの特技なんです。

癒やし効果抜群!「25ヘルツ」の秘密

猫のゴロゴロ音を聞いていると、人間まで眠くなったり、リラックスしたりしませんか?

実はこれ、単なる気のせいではありません。

猫のゴロゴロ音は、一般的に25ヘルツ〜150ヘルツという低い周波数で振動しています。

この「低周波」には、副交感神経を優位にする効果があると言われているんです。

  • 副交感神経が働く:体の緊張がほぐれ、リラックス状態になる。
  • セロトニンの分泌:幸せホルモンと呼ばれる物質が脳内で増える。
  • 血圧の安定:心拍数を落ち着かせる効果も期待できる。

フランスでは、このゴロゴロ音の効果を利用した**「ゴロゴロセラピー(ロンロンセラピー)」**が提唱されているほど。

猫はただそこにいるだけで、私たち人間に最高の癒やしを与えてくれる名医なんですね。


  • 猫のゴロゴロ音は、喉の筋肉と声帯の振動によって作られている説が有力。
  • 息を吸う時も吐く時も、ずっと鳴らし続けることができる。
  • ゴロゴロ音の低周波には、人の副交感神経を刺激し、リラックスさせる効果がある。

第2章 理由1:安心とリラックス(甘え)

母猫と子猫をつなぐ最初のコミュニケーション

猫がゴロゴロ鳴く理由として、一番代表的なのがこの「安心とリラックス」です。

いわゆる**「甘えモード」**ですね。

この行動のルーツは、子猫時代にまでさかのぼります。

生まれたばかりの子猫は、まだ目が見えず、耳もよく聞こえません。

そんな状態で、どうやってお母さん猫に「私はここにいるよ」「元気におっぱいを飲んでいるよ」と伝えるのでしょうか?

そこで使われるのが、振動を伴うゴロゴロ音なんです。

  • 子猫:「お腹いっぱいだよ」「安心しているよ」と母猫に伝える。
  • 母猫:「ここにいるから大丈夫よ」と子猫を安心させる。

授乳中の母猫と子猫は、お互いにゴロゴロと喉を鳴らし合って絆を深めます。

この時の記憶が残っているからこそ、大人になっても、心を許した相手に対してゴロゴロ音が出るのです。

飼い主さんへの「大好き」のサイン

成猫になっても、飼い主さんに対してこの音を出すときは、あなたを**「母親のように信頼できる存在」**だと思っている証拠です。

以下のようなシチュエーションなら、間違いなく「幸せなゴロゴロ」でしょう。

  • 膝の上で丸くなっているとき
  • 優しく撫でられているとき
  • 布団に入ってきて一緒に寝るとき
  • まばたきをゆっくりしながら見つめてくるとき

この時のゴロゴロ音は、低めで、ゆったりとしたリズムであることが多いのが特徴です。

表情もうっとりとしていて、全身の力が抜けています。

もし愛猫がこの音を奏でていたら、

「今は最高に幸せなんだな」

と思って、たっぷりと甘えさせてあげてくださいね。


  • ゴロゴロ音のルーツは、子猫が母猫に安心を伝えるための合図。
  • 大人になっても、飼い主を信頼しているからこそ出る音。
  • リラックス時の音は、低めでリズムが一定、表情も穏やかであるのが特徴。

第3章 理由2:要求(ごはん、遊んで!)

甘えとは違う?「ソリシテーション・パー」

「あれ? さっきまで寝ていたのに、急に大きな音でゴロゴロ言いながら足元にまとわりついてきた」

そんな経験はありませんか?

それはもしかすると、**「要求のゴロゴロ」**かもしれません。

専門用語では**「ソリシテーション・パー(Solicitation purr)」**と呼ばれています。

直訳すると「懇願のゴロゴロ」「おねだりのゴロゴロ」といった意味です。

最近の研究(カレン・マッコム博士らによる)で、この時のゴロゴロ音には、通常のリラックス音とは違う特徴があることがわかってきました。

なんと、この音の中には、人間の赤ちゃんの泣き声に近い高周波の音が混ざっているというのです。

人間を動かすための賢い戦略

人間の耳は、赤ちゃんの泣き声のような高い周波数の音を聞くと、本能的に

「放っておけない!」

「何かしてあげなきゃ!」

と感じるようにできています。

猫は長い年月をかけて人間と暮らす中で、このことを学習したのかもしれません。

通常の低いゴロゴロ音の中に、あえて高い音(急かすような音)を混ぜることで、飼い主さんをコントロールしているのです。

「要求のゴロゴロ」を見分けるポイントは以下の通りです。

  • 音が大きい:普段よりエンジン全開な感じで響く。
  • 高い音が混じる:切迫感があり、聞いていて少しソワソワする。
  • 行動が伴う
    • ごはん皿の前まで誘導する。
    • 足にスリスリして歩行を妨害する。
    • じっと顔を見つめて鳴く。

朝早くにこの音で起こされる飼い主さんも多いのではないでしょうか?

「お腹すいたよー!早く起きて!」という、猫なりの猛烈なアピールなんですね。


  • 何かしてほしい時は、通常の音とは違う「要求のゴロゴロ」を出す。
  • この音には、人間が無視できない「赤ちゃんの泣き声」に似た高周波が含まれる。
  • 音が大きく、切迫感があり、ごはんやおもちゃの催促とセットで行われる。

第4章 理由3:自己治癒と鎮静

怪我をしたときこそ、喉を鳴らす

ここからは、少し意外で、そしてとても重要な話になります。

猫は、嬉しいときだけでなく、怪我をしたり体調が悪かったりするときにもゴロゴロ喉を鳴らすことがあります。

「えっ、痛いのにゴロゴロ言うの?」

と不思議に思いますよね。

実はこれ、「自己治癒」のための行動だと考えられているんです。

野生動物にとって、怪我をして動けなくなることは「死」を意味します。

じっと隠れて回復を待つ間に、猫は自らのゴロゴロ音を使って治療を行っている可能性があるのです。

科学的に注目される「骨折を治す力」

第1章で、猫のゴロゴロ音の周波数は25ヘルツ〜50ヘルツ付近が多いとお話ししました。

実はこの周波数帯、医学的にもすごいパワーを持っています。

研究によると、20〜50ヘルツの振動は、以下のような効果があることが示唆されています。

  • 骨芽細胞の活性化:骨を作る細胞を元気にし、骨折の治りを早める。
  • 骨密度の維持:寝たきりでも骨が弱くなるのを防ぐ。
  • 筋肉の修復:傷ついた筋肉や腱の回復を促す。

「猫は骨折しても治りが早い」

という言い伝えを聞いたことがありませんか?

これは迷信ではなく、猫が自ら発するバイブレーションによって、文字通り**「音の治療器」**を使っているからかもしれないのです。

また、ゴロゴロ音を出すことで脳内に**エンドルフィン(鎮痛作用のある物質)**が分泌され、痛みを和らげているという説もあります。

もし、愛猫がどこか痛そうなのにゴロゴロ言っていたら、それは

「喜んでいる」のではなく、

「一生懸命、自分を治そうとしている」

姿なのかもしれません。


  • 猫は怪我や病気の時にも、体を治すためにゴロゴロ鳴くことがある。
  • 特定の周波数の振動には、骨折の治癒促進や筋肉の修復効果があるという研究がある。
  • 鎮痛物質(エンドルフィン)を出して、痛みを和らげようとしている可能性も。

第5章 理由4:ストレスや恐怖(意外な理由)

動物病院でゴロゴロ言うのはなぜ?

「うちの子、動物病院の診察台に乗せるとゴロゴロ言うんです。先生が好きなのかな?」

獣医さんに行くと、こんな猫ちゃんを時々見かけます。

注射を打たれそうになっているのに、なぜか大音量でゴロゴロ……。

これは、先生が好きだからというケースは稀で、多くの場合**「極度の緊張や恐怖」**を感じているサインです。

人間でいうと、怖すぎて笑ってしまうとか、緊張して貧乏ゆすりをしてしまうような状態に近いかもしれません。

「落ち着け、自分」という自己防衛

強いストレスを感じたとき、猫は慣れ親しんだゴロゴロ音を出すことで、自分自身を落ち着かせようとします。

いわば「深呼吸」や「瞑想」のようなものです。

また、相手に対して

「私はこんなに小さくて弱い存在ですよ」

「あなたに敵意はありませんよ」

とアピールし、攻撃を避けようとする**「降参のサイン」**であるとも言われています。

この場合のゴロゴロは、以下のような様子とセットで見られます。

  • 体が固まっている:リラックスしておらず、カチコチに緊張している。
  • 耳がイカ耳:耳がペタンと後ろに倒れている。
  • 瞳孔が開いている:黒目が大きくなっている。
  • 尻尾を巻き込んでいる:お腹の下に尻尾を隠している。

音だけで判断せず、**「その場の状況」と「体のサイン」**を合わせて見ることが大切です。

もし恐怖でゴロゴロしていたら、優しく声をかけたり、タオルで包んであげたりして、安心させてあげてくださいね。


  • 恐怖やストレスがピークに達した時にも、自分を落ち着かせるために鳴くことがある。
  • 「敵意はない」という相手へのアピール(降参サイン)の意味も。
  • 体が固まっていたり、耳が伏せてあったりする場合は、リラックスではなく緊張状態。

第6章 要注意!病気のサインである可能性

苦しそうなゴロゴロの見分け方

ここまで見てきたように、ゴロゴロ音は必ずしも「元気・幸せ」の証ではありません。

特に注意が必要なのが、病気が原因で鳴いている場合です。

飼い主として絶対に見逃してはいけない、危険なサインをまとめました。

  1. ずっと鳴き止まない普段なら寝る時や甘える時だけなのに、一日中、何をしていてもゴロゴロ鳴き続けている場合は異常です。どこかに強い痛みがあるか、気分が悪いのを必死に紛らわせている可能性があります。
  2. 音がいつもと違う
    • 低すぎる:濁ったような低い音。
    • 湿っている:ゴロゴロというより「ゼロゼロ」「ゴロゴロ…ヒュー」といった雑音が混じる。これは呼吸器系のトラブル(肺炎、気管支炎、猫風邪など)の可能性があります。
  3. 元気・食欲がない
    • ごはんを食べない。
    • 部屋の隅でうずくまって動かない。
    • 隠れて出てこない。これらの様子とともにゴロゴロ音が聞こえるなら、緊急事態かもしれません。

「死ぬ間際」にも喉を鳴らすことがある

悲しい話ですが、猫は最期の時、旅立つ直前までゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。

これは、苦しみを和らげるためとも、飼い主さんに対して「今までありがとう、私は大丈夫だよ」と伝えているとも言われています。

老猫や闘病中の猫が、弱々しくてもゴロゴロ鳴いているときは、そばにいて優しく撫でてあげてください。

飼い主さんの温もりと、自分のゴロゴロ音で、猫は安らぎを感じることができるはずです。

もし、若い猫や普段元気な猫が、**「うずくまって動かない+ゴロゴロ」**のセットを見せたら、迷わず動物病院を受診してください。

「ゴロゴロ言ってるから元気だろう」という思い込みが、発見を遅らせてしまうことがあるからです。


  • 一日中鳴き止まない、音が濁っている、呼吸が苦しそうな場合は病気の疑いあり。
  • 「うずくまる」「食欲不振」+「ゴロゴロ」は、痛みや不調の強いサイン。
  • 自己判断せず、普段と様子が違うならすぐに獣医師に相談を。

まとめ:心の声を聞き分けるために

猫のゴロゴロ音には、私たちが思っている以上に深く、複雑な意味が込められていました。

最後に、今回のポイントを整理しましょう。

  • ゴロゴロ音の仕組み
    • 喉頭の筋肉と声帯の振動で音が出る。
    • 25〜150Hzの低周波は、リラックス効果や骨折治癒効果も期待できる。
  • 4つの主な理由
    1. 安心・リラックス:信頼と愛情の証。ゆったりとしたリズム。
    2. 要求(ごはんなど):高い音が混じった、急かすような音。
    3. 自己治癒:怪我や痛みを和らげ、回復を早めるためのバイブレーション。
    4. 緊張・恐怖:自分を落ち着かせ、敵意がないことを伝える防御策。
  • 危険なサイン
    • ぐったりして動かないのにゴロゴロ言う。
    • 呼吸音がおかしい(ゼロゼロ混じり)。
    • ずっと鳴き止まない。

猫は言葉を話せませんが、その分、全身を使って、そして不思議な「音」を使って私たちにメッセージを送っています。

「あ、今のゴロゴロは『おやつ頂戴!』だな」

「今のは『ちょっと怖いよ』って言ってるのかも」

そんなふうに音の違いに耳を傾けることで、愛猫との絆はもっともっと深まるはずです。

今日もお家の猫ちゃんが、あなたの隣で幸せな**「リラックスのゴロゴロ」**を奏でてくれますように。

もしこの記事が役に立ったら、ぜひ同じ猫好きのお友達にも教えてあげてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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読者の方へ:

今すぐ、愛猫の「ゴロゴロ音」をスマホのボイスレコーダーで録音してみませんか?

リラックスしている時と、ごはんを待っている時の音を聞き比べてみると、その違いに驚くはずです!

もし心配な音(ゼロゼロ音など)が聞こえたら、その録音が動物病院での診察にとても役立ちますよ。

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